2012年10月29日
Kindle Paperwhiteを購入したらまず覚えておきたい5つの使い方(ストア, PDF, ePub, 画像zipアーカイブなど)
Kindle Paperwhiteを使い始めてそろそろ一週間。 そう言えば、PDF、ePub、画像アーカイブをKindle Paperwhiteで読むにはどんな方法があるんだろうか・旧機種との違いってあるのだろうか?と思い、折角なので基本的な使い方から最新の各種フォーマット対応状況・方法を整理してみることにしましたよ。

既に購入した方、これから購入する方、是非参考にして下さい。

既に購入した方、これから購入する方、是非参考にして下さい。
Kindle Papewhiteの初期設定とAmazonエコシステムの全体像
使い方を知る前に、まずはKindleエコシステムの全体像を理解しておきましょう。
Kindleを購入するとその端末以外にKindle用メールアドレス、Kindle用クラウドストレージ(パーソナルドキュメント用には5GB)が与えられ、購入した電子書籍、自炊・所持している電子初期を複数のリーダー(Kindleデバイス、ブラウザ、Android/iPhoneなどのスマートフォン)で読むことが出来るようになります。
Kindle用メールアドレスは、貴方や外部連携するWebサービスなどからKindleにドキュメントをクラウドに送信・保存する場合に利用でき、気になるドキュメントをクリップしてKindleに送る(後で読む)、新聞・雑誌のような定期配信・購読用途などに利用することができます。
Kindleではストアで有料電子書籍を購入する以外にも、ドキュメントの集約・配信・管理クラウド・プラットフォームとしても利用でるんですね。
Kindle用メールアドレス、デバイス名などの初期設定はこちらのページを参考にして下さい。
では早速、具体的な使い方を。
Kindleストアで電子書籍を購入する
Kindleからストアで電子書籍を購入する場合は、画面上のストア・ボタンをタップします。

ジャンル・注目の本・検索から目当ての本を見つけたら詳細ページを開き、”1−Clickで買う”ボタンをタップ。

しばらく待つと手元のKindleに自動でダウンロードされます。
もし、待てどもホーム画面に現れない場合は設定メニューから手動で同期(同期してアイテムをチェック)することも可能です。

パソコンでAmazon.co.jp Kindleストアへアクセスして購入する場合も基本は同じ。
書籍を配信するデバイス(又はアプリ)に間違いが無いことを確認してから購入しましょう。
(配信先以外のデバイスでも購入した本は読めますが、配信先デバイスに指定した端末では自動でダウンロードが行われます)
何を買うか迷ったらKindleベストセラー・トップ100(有料・無料)を覗いてみると良いと思いますよ。
PDFファイルをKindleで読む
PDFファイルは、そのままKindleにコピーすれば読むことができます。
Kindleにデータをコピーする方法は幾つかありますが、基本はUSBケーブルでパソコに接続してコピーする方法。
パソコンにUSBケーブルで接続すると、Kindleはドライブとして認識されます。

この中をみると、system、documentsという名前のフォルダがあるのでdocumentsフォルダに読みたいPDFファイルをコピーしましょう。
ここではサンプルとしてIPAの公開している”OSSライセンスの比較・利用動向・係争に関する調査”をコピーしてみます。

Kindleを取り外してホーム画面を開いてみるとPDFファイル名が見えます。

これを開いてみると・・・。

無事読めましたね。え、USBケーブルで接続するのは面倒だ?、確かに。
接続せずにKindleへ送るにはメールに添付してクラウドに送り、端末にダウンロードするという方法があります。
宛先にKindleに設定されているメールアドレスを指定して、件名に”変換”(Convertでも可)と入力、PDFファイルを添付(最大50MB)してメールを送信します。
※添付ファイルにはword・mobi・azwドキュメント、画像ファイル、zipアーカイブなどもサポートしています(詳しくはこちら)。

しばらくすると、Amazonから変換・保存が終了したことを知らせるメールが届き、Kindleに同期されます。

ちなみに、この時メールの送信元になるアドレスはKindle パーソナルドキュメント設定で承認済みとして登録されている必要があります(設定タブ > パーソナルドキュメント設定 > 承認済みEメールアドレス一覧から追加可能)。

送信先(Kindle)のメールアドレスは、Kindle本体メニュー > 設定 > 端末のオプション > Kindleのカスタマイズを見るか、My Kindle 端末の管理をみれば確認できますよ。

尚、メールの件名に”変換”と入力してPDFファイルを送ると、Amazon側でKindleフォーマットに変換される為、より見やすくなる(フォントサイズを自由に変えられる)というメリットがあります。

ただし、図形・表は崩れることが多いので注意も必要です。
変換は行わずPDFそのものをメールを使ってKindleに送りたい場合には、件名は無しにしましょう。
ここではKindle Paperwhiteのスクリーンショットを使っているため白黒ですが、色情報が失われる訳では無いので、スマートフォン向けKindleアプリで読めばカラーで読むこともできます。

メールで送信できないような大きなサイズのファイルを送る場合には、アマゾンが提供しているSend To Kindle For PCというデスクトップ・アプリケーションを利用しましょう。
Amazon.com: Send to Kindle for PC
このアプリケーションをインストールすると、パソコン上に仮想プリンタが作成されます。

このプリンタでWordドキュメント、PDF、テキスト・ファイルなどを印刷すると、フォーマット変換及びクラウドへの送信が行われ、手元のKindleにインターネット経由でダウンロードできるようになります。
(1ファイルの最大サイズは50MB)このアプリケーションをインストールすると、パソコン上に仮想プリンタが作成されます。


Mac版ではドラック・アンド・ドロップするだけでデータを送信することができますよ。

2段組、図・表を含んだ複雑なPDF(例えば論文)を読む場合にはk2pdfoptというツールもオススメです。
k2pdfoptはあくまで PDF to PDF ですが、複雑なPDFを6インチ・ディスプレイ向けに最適化してくれます。
詳しい使い方はこちらをどうぞ。
PDFをKindle Paperwhite向けに史上最高レベルで変換してくれるk2pdfopt
もし、自炊(個人でスキャナを使って本をデジタル化)したことがあるのであれば、画像形式のライブラリがあるかもしれませんね。


”本を変換”ボタンをクリック。










k2pdfoptはあくまで PDF to PDF ですが、複雑なPDFを6インチ・ディスプレイ向けに最適化してくれます。
詳しい使い方はこちらをどうぞ。
画像アーカイブ(zipファイル)をKindleで読む
もし、自炊(個人でスキャナを使って本をデジタル化)したことがあるのであれば、画像形式のライブラリがあるかもしれませんね。
これまでKindleで画像ファイルを書籍として読む場合には、zipファイルとして1つのファイルにアーカイブし、コピーすれば読むことができました。 しかし・・・残念ながら現時点でKindle Paperwhiteは画像(jpg、pngファイル)の圧縮zipファイルには対応していません(正確に言うと少し不便ですが、zipファイルを直接読む方法もあります。詳しくはこちら)。
現状で快適に読むには何かしらのツールを使ってKindleフォーマット又はPDF形式に変換してからKinldeに送る必要があります。
ここでは漫画 on Webからダウンロードした佐藤秀峰さんの「ブラックジャックによろしく」をCalibreを使ってKindleフォーマットへの変換してみます。
まずは、Calibre(Windows, Mac, Linux版)をこちらからダウンロード。
インストール・起動後、”本を追加”ボタンをクリックし、ライブラリにzipファイルを追加します。

一覧に追加されたzipファイルを選択後、


すると変換画面が表示されます。

ここで設定する項目は2つ。まずはメニューから”書誌情報”を選択し、表紙・著者名を設定します。

続いて”コミック入力”設定。 本来特に設定しなくてもKindle向けに自動で調製・変換してくれるのですが、Kindle Paperwhiteでは有効解像度が658x905となり、これまでのシリーズ(有効解像度:560x734)よりも高精細になっている為、”イメージサイズをオーバーライド”に650x900(658x905でも可)と入力します。
※この設定はCalibreのバージョン・アップ次第で必要なくなるかもしれませんね。
※この設定はCalibreのバージョン・アップ次第で必要なくなるかもしれませんね。
出力フォーマットがMOBIになっていることを確認して準備はおしまい。 画面下のOKボタンをクリックすると変換処理が始まります。

変換が終了したら、書籍を選択・右クリックし、メニューから ”デバイスに送信” > ”メイン・メモリに送信” を選択して、USBケーブルで接続したKindleへコピー。

最後に、メイン画面上メニューから ”デバイス” > ”このデバイスの取り外し” を選択してKindleを取り外します。

Kindleのホーム画面を見ると、書籍がコピーされていますね。

これを開くと・・・。

無事表示されました。 ちなみに解像度を旧Kindleに合わせてしまう(何も設定しないと)と、Kindle Paperwhiteではこんな表示になってしまいますよ。

ePubファイルをKindleで読む
ePubファイルもそのままではKindleでは読むことが出来ず、Kindleフォーマットに変換する必要があります。
先程紹介したCalibreでも同じ手順で出来ますし、より手軽に変換するならばKindle Previewer(Windows、Macのみ)がお勧めです。
Kindle Previewerでは、メニューから”ファイル” > ”本を開く”と進み、ePubファイルを指定するだけでKindleフォーマットへの変換が始まります。
Kindle Previewerの詳しい使い方はこちらの記事を参考にして下さい。
Webページをクリップ・Kindleに送って後で読む
伝統的なメディアでは到底叶わないスピード・専門性・独自性を持った大変良質な文章・レポートにウェブ上でめぐり合うこともあります。
そんな時にはWebクリップする方法を覚えておくと大変役に立ちます。
僕はブラウザにはGoogle Chrome、Firefoxを主に使っているので、そのどちらでも使える拡張機能として今日はPush to Kindle(この他にはKlip.meというサービスがあります)をご紹介しますね。
Push to KindleはWebサービスとしても利用できますが、Chrome、Firefox向けに拡張・アドオンも用意されています。
インストールするとブラウザ上にアイコンが追加されるので、

気になるWebページを開いた状態でこのアイコンをクリックしましょう。

すると、Webページから抽出された本文がKindleプレビューとして表示されるので、Kindle用メールアドレスを入力後(Remember me?をチェックしておくと次回以降は入力不要)、”Send”ボタンをクリック。

これでしばらく待つとKindleに自動配信されます(配信されない場合、先ほどの承認済みEメールアドレスとして kindle@fivefilters.org が登録されているか確認して下さい)。

ね、便利でしょ。
それでは、より良いKindleライフを!
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この記事へのコメント
質問があります。スマホを持っていないのですが。それでも使用可能なのでしょうか。それと、BUFFALOの無線ランを利用して、ノートパソコン通信に使っています。無事にキンドルも電波を飛ばせるのでしょうか。それと、書籍を購入した時は、情報は記憶媒体に記憶できるのでしょうか。
Posted by 黒川 昭 at 2016年06月05日 16:32
黒川さん、ご相談ありがとうございます。
はい、スマートフォンは必要ありません(あれば便利ではありますが絶対に必要なものではありません)。
Kindleにはどのモデルにおいても無線LAN機能が付いているので、お使いの「BUFFALOの無線ラン」に直接接続できます。
購入した書籍は直接Kindleの中に保存されます(Kindle内部の記憶容量には限界もあるので読まない本はKindleから削除し、必要に応じて都度Amazonからダウンロードすることもできます)
はい、スマートフォンは必要ありません(あれば便利ではありますが絶対に必要なものではありません)。
Kindleにはどのモデルにおいても無線LAN機能が付いているので、お使いの「BUFFALOの無線ラン」に直接接続できます。
購入した書籍は直接Kindleの中に保存されます(Kindle内部の記憶容量には限界もあるので読まない本はKindleから削除し、必要に応じて都度Amazonからダウンロードすることもできます)
Posted by netbuffalo at 2016年06月06日 13:28