2015年10月06日

超プレゼンテーション誕生 - cool-retro-term と mdp を使ったヴィンテージ・プレゼンテーション

僕はオールド・コンピューターが大好き。 ときどき CUI(Character-based User Interface)と古ぼけた CRT ディスプレイしか無かったあの時代でコンピューティングの可能性に毎日ワクワクしながら生きていたら?って想像していて、現代的なアプリケーション、デバイスを使う今でも「もし、こいつをテキストしか表示できないあの時代のディスプレイ上で動かすことができるとしたら?」って考えてはニヤニヤしてます。 今日はその1つ、プレゼンテーションがヴィンテージ端末とテキストだけで表現可能で、しかも「すげークールだ」ってことをみんなに紹介します。

vintage presentation

ついに日本語(UTF-8)にも対応! cool-retro-term ヴィンテージ仮想端末


cool-retro-term(https://github.com/Swordfish90/cool-retro-term)は、古き良きオールド・コンピュータの CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイを再現した仮想端末ソフトウェアです。 これまで何度か cool-old-term として紹介しました(確か日経 Linux さんにも記事を書きました)が、ついに 1.0 版がリリースされたみたいです。 しかも、あの CATHODE(http://www.secretgeometry.com/apps/cathode/)にもできない日本語(UTF-8)に対応してるって聞いたら遊ばないわけにはいきませんよね!

cool-retro-term のインストールは次の通りです(Mac OS にも対応しています)。

# ubuntu 14.04
$ sudo add-apt-repository ppa:bugs-launchpad-net-falkensweb/cool-retro-term
$ sudo apt-get update
$ sudo apt-get install cool-retro-term
# run cool-retro-term
$ cool-retro-term


さあ、僕の目の前にあの時代の CRT ディスプレイが現れました。

cool-retro-term


cool-retro-term にはデフォルトで Apple II、IBM Dos、IBM 3278、Vintage など 9 つの端末プロファイルが用意されていて、Profiles メニューからスイッチすることができます。

cool-retro-term - default profiles


僕の環境では全てのプロファイルで日本語表示オーケー。 IBM Dos は唯一 256 色カラーをサポートした端末です。

cool-retro-term - colors


Edit > Settings を選択すると、ディスプレイと端末をカスタマイズすることができます。

Screen タブでディスプレイの輝度、フレームの種類、走査線の動作モード、Terminal タブではフォントの種類、スケーリングなんかを変更できます。

cool-retro-term - terminal settings


Effect タブからはオールド・コンピュータ・エクスペリエンスに最も大事であろう各種ノイズ、表示遅延を変更可能です。

cool-retro-term - effects


cool-retro-term は「本来全く必要の無い」グラフィック処理に CPU パワーを使うので貧弱なマシンだとファンが回り始めるかもしれません。 そんなときは Performance タブでエフェクト・レートを落としてみて下さい。

cool-retro-term - performance


こうして作った自分だけのディスプレイと端末は新たなプロファイルとして保存しておき、いつでもロードすることができます。


mdp - Markdown プレゼンテーション・ツール


テキストだけでプレゼンテーションを行うツールは幾つかあって、僕がはじめに知ったのは tpp(https://github.com/cbbrowne/tpp)でした。 tpp はテキスト・プレゼンテーションの元祖ともいえるソフトウェアですが Ruby で書かれていて CUI/TUI ライブラリに利用している ncurses(ncurses-ruby)がどうしても日本語を表示できなくて、本格的に使ってみようって気分にはなりませんでした。

次に tkn(https://github.com/fxn/tkn)に出会いました。 tkn は Terminal Keynote の略でやっぱり Ruby で書かれたプレゼンテーション・ツール。 tkn は日本語(UTF-8)を問題無く扱えますが、セットアップや記法が複雑な割に表現力は限られていて僕にとってはエネルギー効率の悪い車を一生懸命我慢して走らせているような、どこかスッキリしないツールでした。

そんな気持ち悪さを感じながらも tkn を cool-retro-term で動かそうって思い最初のプレゼンテーションを書き始めている最中に mdp(https://github.com/visit1985/mdp)に出会ったんです。 mdp を使うとすぐに僕が欲しかったものであることが分かりました。
 
mdp のインストールは次の通りです(Mac OS でも Homebrew ですぐに動かすことができます)。

$ git clone https://github.com/visit1985/mdp.git
$ cd mdp
# ubuntu 14.04
$ sudo apt-get install libncurses5-dev libncursesw5-dev
$ make
$ sudo make install


Markdown は 2004 年にジョン・グルーバー(John Gruber)さんによって、Perl スクリプトで HTML ファイルを生成するための簡易な記法として生み出されました(http://daringfireball.net/projects/markdown/)。 GitHub を始めて README.md で Markdown を覚えたって人も多いかもしれません。

ここで mdp のサポートしている Markdown フォーマットを cool-retro-term を使って簡単に紹介しましょう。

スライドの移動には vi/vim ライクなキーが複数割り当てられています。 終了は q キー、作成中はスライド・ファイルのリロードに r キーもよく使います。

mdp - basic controls


ページ区切りは * 又は - の 3 回以上の繰り返し。 これは大きく繰り返した方が見やすいソース・スライドになります。

mdp - split slide


ヘッダーは 2 つのレベルをサポートしており、#、## を文頭に挿入します。

mdp - headers


テキストをグレイヴ・アクセント(Back-ticks)で囲むとマーキングしたような反転効果を得ることができます。

mdp - backticks


行頭にある 4 つの連続したスペース(とその繰り返し)で自動的にプログラミング・コードだと判断されます。

mdp - code


引用(Quote)も > 及び >> を使った 2 つのレベルをサポートしています。

mdp - quote


アスタリスク(”*”)で囲んだテキストは赤色にカラーリング、アンダースコア("_")はアンダーラインとして表現されます。

mdp - color


リスト書式もサポート。 リストの * はカラーリングに比べ、”スペースを挟む”って違いがあることに注意。

mdp - lists


センタリングは -> と <- 。 行頭に -> だけでも構いません。

mdp - centering


これ以外にも幾つかの記法、アクションがサポートされています。 詳しくはプロジェクトに含まれる sample.md を開いてみて下さい。

$ mdp sample.md


え、ところで図形や表はどうやって描くのか? 大丈夫、僕らには「Box-drawing character」があります!


ここまでの話をヴィンテージ・プレゼンテーションにした動画がこちら。




それでは、よりクールなプレゼンテーションを。
 
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Posted by netbuffalo at 22:00│Comments(0)TrackBack(0)Linux | ユーティリティ


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