2015年02月06日
日経Linux 2015年 03 月号に高速・最適化テクニック+ Cloud Pi・irMagicianT 紹介記事を書きました
ええ、今月号は沢山(10ページほど)書きました。 僕は、遅筆(+気になることを見つけると作業が脱線していくタイプ)で、納期まで精神的に安心できなくて、でも宿題はギリギリまでやりたくない、という面倒な人なのでホント大変でしたよ・・・。
日経Linux 2015年 03 月号の担当記事とその内容
僕が担当した記事はこちら。
- Linux カーネル・パラーメーターの変更によるネットワーク高速化
- OS 設定変更によるアプリケーション全般の高速・最適化
- Firefox ブラウザの高速・最適化
- S.M.A.R.T(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology)を使ったハードディスクのプロアクティブ診断
- Monit によるサービス監視・自動復旧
- Cacti グラフツールを使ったネットワーク、サービスのグラフ監視
- PowerTOP を使ったラップトップ PC の省電力化
- irMagicianT と Web アプリケーションを組み合わせたネットワーク・リモコンの作り方
- Conkey を「簡単に」使ってデスクトップでステータスを監視する方法
- Cloud Pi(P2P クラウド・プラットフォーム)を使った IoT ネットワーク環境の構築方法
- CPU 周波数を制御してどんな状況でも高速処理する方法
- ネットワーク・インタフェースをボンディングしてトラフィックを高速、冗長化
- その他幾つか
0.5 ページほどに収まるアイデアが命の小さなソフトウェアも多数含まれておりまして、
と言われては大変困るのでこれ以上具体的なお話はできません。
利用開始から 1 年間有効なライセンス・キー(\3,888)を購入し、カードに記載された UID を Raspberry Pi に設定すると、例えば自宅にある irMagician から赤外線を送信してエアコンをオンにしたり、カメラ・モジュールで撮影した室内にいるお子さんやペットの安否をリアルタイムで確認できたりするわけです。 実は僕も記事執筆後、自分用に1ライセンス購入しております。
外部から接続する際には専用アプリケーションを P2P プロキシとして使う必要があり、現時点では Windows 及び Android 版クライアントがリリース(http://www.planex.co.jp/support/download/cloudpi/)されています(iOS 版もリリース予定)。
使ってみるとまだまだ情報が少なく、付属ドキュメントにも typo が散見されたりと一般の人にはわかり辛いかも、と感じる点もありましたが日経 Linux を一緒に購入して頂ければ大丈夫(typo は許されるか?という面白い話は”OpenBSD、怒りのコミット”をどうぞ)。
別記事ですが、小型赤外線リモコン・ボード irMagicianT(温度計測も可能)を使った Web リモコンの作り方も紹介しているのでこの2つを組み合わせたら面白いかも(先月号で紹介した OpenHAB も相性良し)!
PowerTOP は起動している最中にも省電力パラメーターに関する運用データを収集・分析しており、パラメーター数の約 3 倍分だけデータが集まらないとこのファイルが作成されないのです。 コード的にはこのあたり。
ネット上の情報だけを参考にすると 「バグだ!」、「充分な時間動いていない(ってどれぐらいなの?)」などという情報が錯綜しており混乱します。
勿論、豊富な運用データが集まるとより高度な最適化が可能。 もし、できるだけ早く充分なデータを集めたいと(矛盾してますが)思ったら、こんなシェルを用意して管理者(sudo)権限で動かしてみて下さい。
その他特集記事はこちら。
日経 Linux 2015年 3月号は明日 2月 7日発売です。 全国の書店 > コンピューター雑誌コーナーに是非お立ち寄り下さい。
と言われては大変困るのでこれ以上具体的なお話はできません。
皆さんに「お、面白そうやん!」と言って貰えそうなのは Cloud Pi(http://cloudpi.tokyo/)。 プロジェクト・ページだけを見ると一体何を実現するもの・価値なのか迷うかもしれません。
その実体は遠隔地からスマートフォンや Windows PC を使ってプライベート・ネットワーク(例えば、自宅のネットワーク)上にある Raspberry Pi へ接続することが可能になる P2P ネットワーク・プラットフォームなのです。
その実体は遠隔地からスマートフォンや Windows PC を使ってプライベート・ネットワーク(例えば、自宅のネットワーク)上にある Raspberry Pi へ接続することが可能になる P2P ネットワーク・プラットフォームなのです。
利用開始から 1 年間有効なライセンス・キー(\3,888)を購入し、カードに記載された UID を Raspberry Pi に設定すると、例えば自宅にある irMagician から赤外線を送信してエアコンをオンにしたり、カメラ・モジュールで撮影した室内にいるお子さんやペットの安否をリアルタイムで確認できたりするわけです。 実は僕も記事執筆後、自分用に1ライセンス購入しております。
外部から接続する際には専用アプリケーションを P2P プロキシとして使う必要があり、現時点では Windows 及び Android 版クライアントがリリース(http://www.planex.co.jp/support/download/cloudpi/)されています(iOS 版もリリース予定)。
使ってみるとまだまだ情報が少なく、付属ドキュメントにも typo が散見されたりと一般の人にはわかり辛いかも、と感じる点もありましたが日経 Linux を一緒に購入して頂ければ大丈夫(typo は許されるか?という面白い話は”OpenBSD、怒りのコミット”をどうぞ)。
別記事ですが、小型赤外線リモコン・ボード irMagicianT(温度計測も可能)を使った Web リモコンの作り方も紹介しているのでこの2つを組み合わせたら面白いかも(先月号で紹介した OpenHAB も相性良し)!
個人的にはインタフェース・ボンディング技術を使ったトラフィック分散・可用性向上記事が興味深い話かと考えています。
ここ最近、モバイル・データ通信界隈で CA(キャリア・アグリゲーション)なんて言葉を聞きますが、要は物理的には独立した複数の通信帯域(チャンネル)を束ねて(ボンディングさせて)高速、可用性を向上させているんですよね。 もし、貴方が止められない・止まらないシステムを設計・構築したいと考えているなら Monit と合わせて目を通しては如何でしょうか。
ここ最近、モバイル・データ通信界隈で CA(キャリア・アグリゲーション)なんて言葉を聞きますが、要は物理的には独立した複数の通信帯域(チャンネル)を束ねて(ボンディングさせて)高速、可用性を向上させているんですよね。 もし、貴方が止められない・止まらないシステムを設計・構築したいと考えているなら Monit と合わせて目を通しては如何でしょうか。
PowerTOP は主にラップトップ PC 向けの省電力チューニング・ツール。 これ自体は有名なソフトウェアですが、インターネット上の情報では「 --auto-tune」でおk、などと簡単に説明されているところをキャリブレーション機能を使いつつ、本来の丁寧な使い方を解説しております。
この場を借りて少し補足すると、起動時に表示されるこのメッセージはあまり心配しないで下さい。
この場を借りて少し補足すると、起動時に表示されるこのメッセージはあまり心配しないで下さい。
Cannot load from file /var/cache/powertop/saved_parameters.powertop
PowerTOP は起動している最中にも省電力パラメーターに関する運用データを収集・分析しており、パラメーター数の約 3 倍分だけデータが集まらないとこのファイルが作成されないのです。 コード的にはこのあたり。
/* force power data to be valid to the rest of the system */
int global_power_override = 0;
int global_run_times=0;
/*
* only report power numbers once we have 3* more measurements than
* we have parameters; anything less and our model fit is highly suspect
*/
int global_power_valid(void)
{
if (past_results.size() > 3 * all_parameters.parameters.size())
return 1;
if (past_results.size() > 0 && global_run_times < 1){
printf("To show power estimates do %ld measurement(s) connected to battery only",
(3 * all_parameters.parameters.size()) - past_results.size());
global_run_times += 1;
}
return global_power_override;
}
ネット上の情報だけを参考にすると 「バグだ!」、「充分な時間動いていない(ってどれぐらいなの?)」などという情報が錯綜しており混乱します。
勿論、豊富な運用データが集まるとより高度な最適化が可能。 もし、できるだけ早く充分なデータを集めたいと(矛盾してますが)思ったら、こんなシェルを用意して管理者(sudo)権限で動かしてみて下さい。
#!/bin/sh
while [ 1 ]
do
if [ -f /var/cache/powertop/saved_parameters.powertop ]
then
echo ""
echo "+-------------------------------------------+"
echo "| good fitness model calculation completed! |"
echo "+-------------------------------------------+"
break
fi
powertop --time=10 --html="/tmp/powertop.html"
done
/var/cache/powertop/saved_parameters.powertop が作成されるまで、10 秒間隔で PowerTOP によるデータ収集を続けてくれますよ!
日経Linux 2015年 03 月号その他注目記事
その他特集記事はこちら。
【特集1】 そのパソコンで あのラズパイで
『楽しいLinux生活 50+3 』
「見るだけでお天気が分かるスマート時計」「音を出してはいけない場所で自動的にボリュームを最小に」。
日常をスッキリ改善するLinux活用テクニックを一挙に紹介します。
パソコンを使った作業や趣味はもちろん、話題の小型PCボード「Raspberry Pi」を利用した電子工作もカバー。
見るだけでも楽しめるLinux活用術が満載です。
生活のムダやストレスを解消してくれる数々のワザは、まさにLinux版の“ライフハック"です。
手近な道具をフル活用して、遊びに学びにお仕事に、あらゆる生活シーンを便利にしましょう。
【特集2】 5つの簡単テクで実践!
『Ubuntuをもっと便利に』
手軽にインストールできて、すぐに使い始められるUbuntu。
使いこなしていくに従って、もっと便利に使いたくなるものです。
古いPCを使っているなら、もっとキビキビと動作させましょう。
システムの変更時や障害によるトラブルにも備えておきます。
Ubuntuの魅力をさらに引き立てる、5つのテクニックを紹介しましょう。
【特集3】
ここまで遊べる!
『Chromebook&Chromium OS』
3万円台と格安で購入できる軽量ノートPC「Chromebook」―。
2014年11月から日本でも個人で買えるようになりました。
10秒以内で起動するなど、快適な操作性が魅力。
さらにLinuxをインストールすれば、ネットにつながっていなくてもさまざまな用途に使えます。
安定の Raspberry Pi + 電子工作記事。 僕や貴方がいつか自分だけの技術的アイデアを迅速に実現する物理レイヤーまで抑えた Maker になりたいのだとしたら、ここ最近の日経 Linux 電子工作特集は入門には最適な唯一の教材・雑誌ではないか、と思うのです。
僕は常に母艦を持ち歩く人なので Chromebook は買いませんが、興味のある人は特集 3 も是非どうぞ!
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日経 Linux 2015年 3月号は明日 2月 7日発売です。 全国の書店 > コンピューター雑誌コーナーに是非お立ち寄り下さい。
それでは、また今度。
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