2014年04月08日

日経Linux 2014年05月号に CuBox に関する記事を書きました

マイクロ・コンピュータの CuBox というお話を頂いた時には”何処かで聞いたような・・・”と思いつつもその場でモノが思い浮かばなかったんですが四角い黒箱を見て思い出しました。 そうそう Gigazine のニュース記事を見て注文しようかとかなり真剣に考えたんですが SolidRun の Web ページで PayPal 決済出来ないのを見てやめたんですよねぇ。

cubox

Unboxing the SolidRun CuBox - 開封の儀


こちらが今回お借りした CuBox。 

cubox中身


中身は本体と電源アダプタのシンプルな構成(マイクロ SDカードは付属せず)。

cubox内容物


外箱から CuBox-i2 と思いきや、

cubox-i2


実際の中身は CuBox-i4Pro というトラップ。 

cubox-i4pro


CuBox 用 Android イメージはモデルごとに分かれており(http://cubox-i.com/install-os-on-micro-sd-flash-card/)異なるイメージを使うと起動しないんですが、締め切りが目の前に迫る中、無駄に半日程ハマりました(笑顔)。
 
Raspberry Pi と比べてもこの大きさです。 

CuBoxとRaspberryPiの比較


最もスペックの高い CuBox-i4Pro で約 140 USドル、CuBox-i2であれば 80 USドルですからケース代、豊富なインタフェースを考えると決して Pi に比べて高いという訳ではありません。

詳しいスペック表はこちらをどうぞ。

Table | The CuBox i From SolidRun


日経Linux 2014年05月号記事(CuBox-iハック)の内容


まずは Android。 僕が評価した時点ではパフォーマンス面に色々と課題があるようでストレスが多かったのですが、Google 認証プロセス中の為に標準では用意されていない各種 Android マーケット(F-Droid, Amazon Androidアプリストア、Google play)のインストール方法まで解説しております。

android


続いて GeeXboX。 XBMC という方がわかりやすいかもしれませんがテレビで映像、音楽など多種多様なメディアを楽しむことに特化したディストリビューションです。 こちらはお勧め。 Raspberry Pi のように追加ライセンスを購入しないと再生できない VC-1、MPEG-2 でエンコードされた HD 動画も問題無く再生可能。

GeexBox


もし貴方が家族みんなで楽しめる Linux Box にしたいと思っているなら最高の選択肢です。

最後にサーバー用途に Arch Linux。 Arch Linux と聞くと Core のインストールから始めてほぼ全ての環境を自作する必要があるのかと警戒するかもしれませんがご心配無く。 サーバー用途としての利用を目的に一式パッケージされた tar ボールを使います。

CuBox 向けには複数のディストリビューションが用意されていますが安定して動くのはごくわずか。 その中でも Arch Linux は一番活発、安定していると言っても良いディストリビューションなんです。

SolidRun CuBox Wiki


マイクロ・コンピュターをプラットフォームとした Linux サーバーと聞くとおもちゃという印象があるかもしれませんが、迅速に物理的なサーバーを展開できる、SDカード・ベースでストレージを簡単にバックアップ、切り替えることが出来るなど仕事の場でも実践的な活躍をすることが多いんですよ(個人的にも Arch Linux + サーバー構築に最も可能性・魅力を感じました)。

おまけにデスクトップ環境の構築方法も解説してあるので是非どうぞ。

CuBoxへArchLinuxをインストール


デスクトップ環境を使うと標準の解像度(1920x1080)では広すぎると感じるかもしれません。 そんな時には /boot/uEnv.txt を編集すればモニター解像度の調整が可能ですよ。

#mmcroot=/dev/mmcblk0p2 rootwait rw console=tty1 consoleblank=0 video=mxcfb0:dev=hdmi,1920x1080M@60,if=RGB24,bpp=16 dmfc=3
mmcroot=/dev/mmcblk0p2 rootwait rw console=tty1 consoleblank=0 video=mxcfb0:dev=hdmi,1280x1024M@60,if=RGB24,bpp=16 dmfc=3


CuBox の持つ古き良き Linux 的不便さ


CuBox はなかなか手ごわいマシンです。 というのも、まだ生まれたばかりで十分なコミュニティ、ドキュメント、テスト、ディストリビューションが用意されていません。

Raspberry Pi であれば安定したディストリビューションと豊富なドキュメントで1時間もあれば動かせるところが CuBox では半日掛けてまだ動かない!なんてこともあるかもしれません。 

やっと動いたとしても Debian のようにネットワーク・インタフェースさえ認識せず(記事執筆時点のトライアル版)、永遠にオフラインのデスクトップ環境を5分ほど触ったところで・・・

  ∧_∧ 
⊂(#・ω・)  どないせえっちゅうねん!!
 /   ノ∪ 
 し―-J |l| | 
         人ペシッ!!  
       ■CuBox

と思わず突っ込むこともしばしば。

実際僕もトライ&エラーを繰り返したんですが、その時に昔はこうやって何度も試行錯誤する中から OS 、ネットワーク、プログラムが動く仕組みを体で覚えたもんだとふと思い出し懐かしくなりました(締め切りが近かったので相当焦りましたけど・・・)。

難しいパズルを解くような苦労は目的ではありませんからその最中にはもう二度とやりたくないと思うこともありますが、終わってみるとチャレンジして良かった・また1つ勉強になったと疲労感と同時に爽快感を覚える良い意味での Linux の伝統的不便さ、いや人生の教訓を体験出来たのでした。

成長途中のマシンと困難な環境って後で思うと楽しい思い出ですし、その状況にハマれる人ってどんどん伸びますよね。

おっと、悪く考えないで下さいよ GeeXboX や Android のインストールは簡単ですし、サーバー用途であっても僕の記事を見て貰えればすぐにマイクロ Linux サーバーを楽しめますから!

5月号は今日(2014年4月8日)発売です。 全国の書店、コンピューター・コーナーに是非お立ち寄り下さい。

それでは、また今度。


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Posted by netbuffalo at 18:30│Comments(9)TrackBack(0)Linux | 日記


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この記事へのコメント
日経linux五月号を買わせて頂き、付録DVDのUbuntuにてCubox-i4-pro用のSDカードにアンドロイドを書き込みました。102ページの内容は成功しておかげさまで起動しました。playストアがないのは不便なので、103ページのようにCM10.2に対応するgapps-jb-20130813-signed.zipをダウンロードしてsystem以下のファイルをHDDに展開してから、sudo cp -r 以下のコマンドを打ち、SDに書き込みしました。Cuboxにて起動させると、失敗していました。起動時には「問題が発生したため、Google検索を終了します。」と表示されます。音声検索とGoogleアイコンは表示されましたが起動するとエラーが出ます。Youtubeやgmailやプレイストアはありません。 作業は正しく行われていると思っていますが、何か間違いがあれば指摘していただけると嬉しいです。
Posted by linux初心者 at 2014年04月20日 16:37
linux初心者さん、ご質問ありがとうございます。

お手数をお掛けし申し訳有りませんでした。
CM10.2を使った方法、初心者さんお手元の環境ではうまくインストール出来ていないようですね。
今私の手元には機器が無いので調べて助言することが出来ません・・・。
そこで手順は変わるのですが、コミュニティで配布されているインストール済みイメージを使う方法をご紹介します。
こちらのURLを開くとインストール済みのイメージが入手出来ます。
http://server.vijge.net/static/cubox/android/
これを解凍し、通常の手順でSDカードにAndroidイメージを書き込み、確認してみて下さい。
※SDカードに書き込むと4GBだけ領域を使います。もし、4GB以上のSDカードを使う場合はGparted等を使って領域を拡張して下さい(パーティションをリサイズしてSDカードの全ての領域を使えるようにして下さい)。
Gparted参考URL:http://ratan.dyndns.info/1/hdd/GParted03.html

尚、記事にも記載しましたがAndroidは全般的にパフォーマンスが悪く、アプリケーションの強制終了が頻繁に発生します。Google検索のエラーなどはインストール方法が原因では無く処理が遅い為に発生しているようです。
Posted by netbuffalo at 2014年04月21日 10:52
ご親切にありがとうございました。週末に試してみます。
Posted by linux初心者 at 2014年04月21日 22:30
こんにちは。
xbmcを利用したホームメディアセンターの構築を計画しており、貴殿のブログを参考にさせていただいております。
非常に分かりやすい記事に助けられております。
ご存知でしたらご教授頂けるとありがたいのですが、GeeXboXやraspbmcはusb dacへの音声出力に対応しておりますでしょうか。
私、初心者のため、なかなか上手く調べられません。
動作はあくまでも自己責任と認識しておりますが、なにか情報があればご提供頂けると幸いです。
よろしくお願い致します。
Posted by えぬた at 2014年06月04日 07:39
えぬたさん、ご相談ありがとうございます。

僕はオーディオ、DACに関してはあまり興味が無く知識も限られるのですがコメントさせて頂きます・・・。

RaspBMCで調べた見てたのですが、USB Audio DACも Linux OS で認識するメーカー/モデルであればすんなり動きそうでした。

こちらは日本人の方のブログです。

<$35の小型コンピューター raspberry pi(ラズベリーパイ)を使って、AirPlayやブルーレイを再生させる。>
http://nanki-shirahama.blogspot.jp/2014/02/raspberry-piairplay.html

正確なメニューの場所としては System(システム) > Settings(設定) > System(システム) > Audio output(オーディオハードウェア?) と進み、Audio output device(オーディオ出力デバイス)で USB Audio DAC を選択するようです。

もし、メニューに USB Audio DAC が現れない場合には Program メニューより System Configration > System Upgrades と進み Enable Audio Engine をチェックしてから先ほどのオーディオ出力デバイス設定を確認してみて下さい。
こちらのフォーラム(http://www.raspberrypi.org/forums/viewtopic.php?t=33016&p=510061)でそのような情報がありました。
また、こちらの動画(https://www.youtube.com/watch?v=Erjkf0l71Lc)でも2:50秒頃から同様の手順で USB Audio DAC を選択しています。

GeeXboXも基本は同じはずです。

不安な点があればまたご相談下さい(答えられるかわかりませんが・・・)。
Posted by netbuffalo at 2014年06月04日 10:51
ご教授ありがとうございます。
また、調査までいただいてしまい恐縮です。
紹介頂いた情報を確認し、前に進みたいと思います!
Posted by えぬた at 2014年06月04日 12:29
えぬたさん、いえいえ大した手間では無いので気にしないで下さい。
そういえば、今週土曜日(6/7)発売の日経Linux 7月号では「Raspberry Pi でハイレゾ音楽を楽しもう」という特集があるそうです。何か役に立つ・ヒントになるかもしれませね。
Posted by netbuffalo at 2014年06月04日 17:54
ディストーションではなくディストリビューションでは
Posted by noname at 2014年08月10日 21:18
nonameさん、ご指摘ありがとうございます。 typo 修正しました。(^^;;
Posted by netbuffalo at 2014年08月11日 10:53

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