2010年07月21日

伝える力(池上彰)

池上彰さんの伝える力を読んでます。

テレビで見る通りの分かりやすさで、方法とその根拠が説明されており、この本を読めば最低限の大人としての心遣い・会話術が身につくと思います。
(ありきたりと言えばその通り。まず、分かり易いが本の目的なんですよ)

本の骨子からは離れてしまいますが、僕が印象に残ったのは、
 
’日本は嫉妬社会である’という話です。
 
欧米人はお金を儲けた人がいると単純に素晴らしいと評価するが、日本人の場合、羨ましい・けしからんという感情が先に出る。
羨ましいは、努力・チャレンジしようとする良い動機になるが、けしからんは健康的な考え方・感情では無い、という内容です。
 
この’けしからん’という風潮は日本社会に染み付いている大衆的感情だと思います。

最近の日本の検察を見ていても’大衆的けしからん感情’が行動原理の一角を占めているように僕は感じます。

日本人の欲張らない(質素)・安定・平和という感情・文化は、当然良いところもありますが、終身雇用・年金制度を見ても個々の努力・当事者意識無しには成り立たないと思います。


感情的なけしからんで新種・出る杭を叩く・潰すような文化は変えていきたいですね。
 


伝える力 (PHPビジネス新書)
池上 彰 
PHP研究所 
売り上げランキング: 48
おすすめ度の平均: 4.0
3 入門書
2 ありきたり
5 論理的なだけが分かりやすい文章でないことが分かります
4 周りの人が指摘してくれないことを教えてくれる
3 池上さんらしい著書

Posted by netbuffalo at 19:39│TrackBack(0) 書評 


この記事へのトラックバックURL